テンペ作り方と発酵温度

テンペはインドネシアの納豆とも言われる発酵食品。豆をテンペ菌で発酵させた伝統的な食べ物。
初めて見たときは、なんだこの板?!と思ったけど食べるとこれが結構おいしい。味自体は豆腐と一緒でニュートラルなのですが、甘辛ソースに絡めたり、揚げたり、挟んだりといろいろな料理に使える。

そんなテンペの作り方、詳しい発酵温度について記録していきます?

 

スーパーフードはどこで買える?

テンペは大豆以外の豆でも作れますが、通常使われる豆は大豆。
そのため、マクロビ、ベジタリアンやヴィーガンで肉や魚を食べない人にとって貴重なたんぱく源としても活躍してくれます。その他にも脳の働きを助けるGABAやビタミンEが豊富。発酵食品だし、なんだか体に良いことばかりですね。

スーパーフードなテンペですが、じゃあどこで買えるのか?というと今のところ結構限られています。

スーパーマーケットによってテンペを販売しているところもありますが田舎のスーパーマーケットではまず売ってない。そのため、大きなスーパーマーケットに行った時やオンラインで買うことになります。

マルシン食品 テンペ100g×10個
100gx10個

これで2500円くらい。

 

 

 

 

1キロ2500円かぁ。買っても良いけど、冷凍保存できるから気力があるときは家で作ったほうが経済的。

んだば、家で作るぞ!というときに使える情報をまとめてみました。

テンペ作りに必要なもの

 大豆や黒豆など
 穀物酢、米酢やアップルビネガー。雑菌の繁殖を抑えます。
テンペ菌 茹でた豆にパウダー状のスターターを振りかけて発酵させます。オンラインで購入します。
保存容器 雑菌が一緒に繁殖しないように清潔な容器を使います。ガラス容器やジッパーバック。もしくは、昔から使われているバナナの葉!うちの近くにはそこらじゅうに生えているし一番エコですが、バナナの葉が手に入りやすい地域のほうが少ないですよね。もしあれば、ぜひ試してもらいたいです。菌の成長には空気が必要なのでそれぞれ工夫が必要になります。ジッパーバックなら爪楊枝でプツプツ穴を開けて使う。ガラス容器なら布で覆ったり。
おすすめはガラスの容器とバナナの葉です。あとは、また試していないけどグラシン紙はどうだろう?ジッパーバックは毎回発酵後は使い捨てになってしまうので他のもので代用できたらそのほうが断然エコです。

適正温度環境について

テンペ菌の発酵には最適な温度があります。菌がアクティブになるのは22°Cから41°Cの間。発酵がより進みやすい最適温度は30°Cから38°Cの間。じゃあ、その間の温度で発酵を進めればよいのかと思うのですが、最適な温度は前半と後半で異なります。なぜなら、後半になると発酵により熱が発生するから。後半で高めの環境、例えば38°Cに置くのは温度が高くなり過ぎてしまいよろしくないわけです。常に同じ温度で発酵を進めていくなら30°Cくらいがよいかもしれません。もし、微妙な温度調整が可能なら前半は32°Cから34°Cで調整して、後半は28°Cから30°Cがよいよい環境のようです。

テンペは発酵しすぎると菌が胞子を出すので黒いカビのような見た目になります。この黒いの、食べれるので安心してください。でも、白いテンペを作ってみたいですよね。

インキューベーターのように温度管理がしっかりできると、発酵に必要な時間も予測ができコントロールしやすいけど、わざわざ買うほどでもないかなと思うのです。

テンペはインドネシアの発酵食品です。納豆と同じように冷蔵庫や発酵機がなかった時代にも作られていたということは、きっとインドネシアの気温に近かったら常温でも作りやすいのではないかと推測します。インドネシアは一年を通して暖かく、夏の最高気温は33°C、冬の最高気温は30°C、最低気温でも23°Cくらいです。日本の夏ならストリクトな温度調整なしでも比較的作りやすいのではないだろうかと思います。

我が家の夏の場合、エアコンを27ー28°Cに設定して窓際の温度を測ると29°C前後。発酵前半の最適温度35°Cが100%としたら、菌の働きは半分以下。でもテンペ菌の働きが鈍いだけなので室温放置でもテンペが出来上がります。

これは夏に限定で、冬は電子ゆたんぽなどで理想の温度である28°Cから30°Cをキープしてあげる必要があります。ちなみに家にある家電でどうにかできないかなといろいろチェックしてみたところ、ホームベーカリーのヨーグルトモードは45°C前後。これはテンペには高すぎで使えないので注意しましょう。

それと、冬はオーブンやホームベーカリーの発酵モードが使えるかなと思ったのですが、設定が最長1時間。これは短過ぎ。でも、最初にできるだけ長く発酵モードで運転させて、あとはオーブンやホームベーカリーを開けずに置いておくという方法もあるかなと思います。
他には発泡スチロールの中にホッカイロと一緒に入れて発酵させるとか、いろいろな工夫してみてください。

テンペの作り方:写真付き

ステップ1

乾燥豆を洗って常温で8時間から18時間ほど浸水する。豆が100gなら400mlの水に対し20mlの酢を入れる。
季節によって水の温度や室温が異なるが、寒いときは長めに。レシピによって、ここで酢を入れたり、逆に入れないものもあります。浸水時酢を入れるのは、防腐のためだと思われます。酢を加えない場合は、水が濁ってきたら変えて雑菌の繁殖を防ぎましょう。

ステップ2

豆を洗い、皮を取って鍋にたっぷりの水と酢を入れて30分から1時間ほど煮る。乾燥で100gだった豆に対して酢は大さじ1くらい。大豆の皮があると雑菌が繁殖しやすい、逆に皮ごとでも問題なく発酵できるし皮の栄養もそのまま取れるなど皮についてはいろいろな意見があります。実際のところ、発酵は皮があっても、なくてもできます。

そのため、皮の取りするかどうかは好みで判断してもらうのがよいかと思います。

一つ一つ皮を取る作業をしてもいいし、少し高いけど皮を剥いた状態の大豆を買うという選択肢もあります。私は、豆をわしゃわしゃと揉んで浮いてきた皮は取るけどそれ以上は後追いしません。全部チェックするのは面倒だし、皮が多少ついていても味は変わらないので皮が多少ついていてもいいかなと思ってます。

ステップ3

豆が柔らかくなったら、ざるにあげて水を切る。スターターをまぶすには35°C以下で水分が飛んでいる必要があります。ざるを振って熱いうちに水分を飛ばし、豆を煮た鍋に戻してさらに水分を飛ばながら温度を下げ、人肌より少し低い温度になったかなと思ったらスターターを満遍なくまぶします。豆を煮た時点で煮沸しているので使った鍋に戻せばすでに他の容器をわざわざ殺菌しなくてもよいので便利です。
スターターの使用量ですが、通常スターターのパッケージに何gの豆に対してどのくらいの必要なのか書いてあるのでそれに従いましょう。

 

ステップ4

豆を容器に移す。雑菌が一緒に繁殖しないように清潔な容器を使います。ガラス容器やジッパーバック。菌の成長には空気が必要なので穴の空いたものがよいです。

ガラス容器にサランラップをしてそこに楊枝で穴を開ける。ジッパーバックならバックに爪楊枝でプツプツ穴を開けて使います。でも、どちらも使い捨てのプラスチック。

ガラス容器なら、水に濡らして絞った布をかけるという手もあります。

バナナの葉を使う場合、一度洗ったら熱湯をかけておくと殺菌ができて、葉も柔らかくなり巻きやすいです。豆を入れるのは葉の裏側。

 

 

ステップ5

いよいよ発酵です。菌が働きやすい環境を作ってあげましょう。24時間から48時間くらいで発酵します。白いテンペ菌で容器が覆われたら発酵成功です。

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